初詣や合格祈願、家内安全などで神社にお参りする時に引くおみくじ。おみくじの中に小判や熊手などの縁起物が入っているものって多くありますよね。金色の物や根付きの物もあったり、様々な種類の物があります。
私なんかは「おみくじ引いたら小さくて可愛い縁起物が入っててラッキー!しかも大吉だし、財布にしまっとこ♪」なんてウキウキしっちゃったりします(笑)
そんな縁起物ですが「そもそも縁起物って何?」「縁起物の意味って何?」って思ったことありませんか。「カエルとか招き猫とかあるけど、どんな意味があるの?ご利益は?」なんて感じることもありますよね。
今回はそんなおみくじの縁起物の意味や種類によるご利益の違い、縁起物の保管方法や処分の仕方について解説していきます。
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おみくじの縁起物の意味は?
縁起物をウィキペディアで調べるとこう書いてあります。
縁起物(えんぎもの)とは、よい事があるようにと祝い祈るための品物。
Wikipedia
「いやいやそんなん知ってるよ!」と言われてしまいますので、もっとちゃんと解説しますね。
縁起とは『因縁生起(いんねんしょうき)』を略したもの。
因縁生起とは仏教の言葉で「あらゆる物事は因(原因)や条件(縁)がお互いに関係しあってあって存在する」ってことです。
そこから転じて「物事の起源や由来、物事の吉凶の前触れ」という意味でとして使われ、普段の生活でも「縁起が良い」とか「縁起が悪い」なんて使うようになりました。
つまり縁起物とは『良い事があるようにと縁起を担いだ物』ってことです。
縁起を担ぐために、試験の前にはとんかつ(勝つ)を食べたり、キットカット(きっと勝つ)を食べる人もいます。ってことはとんかつやキットカットも縁起物ってことになりますね(笑)
ちなみに『縁起を担ぐ』と同じような言葉に『験(ゲン)を担ぐ』というのがありますよね。これは江戸時代に出来た造語です。当時『逆さ言葉』ってのが流行っていて、言葉を逆さにするんですよね。バブルの時に流行った「今日シースー(寿司)行っちゃう?」みたいなやつです。えんぎを担ぐ→ぎえんを担ぐ→げんを担ぐって感じで生まれたそうですよ。
『良い事があるようにと縁起を担いだ物』がおみくじの中に入っていると、より一層ご利益がある感じがしますね。
おみくじの縁起物の種類やご利益
『良い事があるように縁起を担いだ』縁起物。おみくじに入っている縁起物も結構種類があるんですよ。『縁起物入り開運おみくじ』はその種類によってご利益が違うので、ちゃんと縁起物の意味を知って買いましょう。
招き猫
招き猫の縁起物は金運・商売繁盛のご利益
右手を上げた猫は金、左手を上げた猫は客を招きます。最近では両手を上げた招き猫も見かけますよ!そして上げた手が高い方がご利益も大きいとか、遠くの金や客を招くんでしょうね。
熊手
熊手の縁起物は金運・商売繁盛のご利益
熊手は「掻き集める」といった意味合いから、客や金をかきこむと言われています。商売人の洒落っ気ですね。運気全体を掻き集めそうな気がしますね。
宝船
宝船の縁起物は金運のご利益
宝船は金銀財宝を積んで流れてきます。最高の船ですね!七福神が乗った宝船もありますが、七福神とは
- 恵比寿 商売繁盛
- 大黒天 豊穣と子孫繁栄
- 弁財天 地位や名誉
- 毘沙門天 厄除け
- 布袋 徳や調和
- 寿老人 長寿
- 福禄寿 健康と子孫繁栄
七福神が乗った宝船は最強のご利益がありますね。
だるま
だるまの縁起物は無病息災・家内安全のご利益
だるまは達磨大師がモデルになっています。達磨大師は壁に向かって9年間も座禅を組み続け、手足が腐ってしまったと言われる禅宗の祖です。ここから手足の無い置物が作られるようになり起き上がり小法師として広まりました。
何度倒しても起き上がるので「七転八起」の意味が込められるようになり、無病息災や家内安全の縁起物として愛されるようになりました。
だるまは赤か白の物だったのですが、昭和になると様々な願いを込めて違う色のだるまが作られるようになりました。
だるまの色でご利益がどう違うのかというと
- 黒色だるま 商売繁盛
- 黄色だるま 豊穣
- 金色だるま 金運
- 赤色だるま 家内安全 無病息災
- 白色だるま 目標達成
だそうです。だるま全色セットとか販売されていそうですよね(笑)
カエル
カエルの縁起物は交通安全・金運・商売繁盛・のご利益
カエルは「帰る」「返る」などに変化させることで「旅行から無事帰る」「出したお金が返ってくる」「客が返ってくる」などといわれます。完全に語呂合わせですね「別れた恋人が帰ってくる」の恋愛運でもいいじゃん!とか考えちゃいました(笑)
またカエルは体の部位にもご利益があるそうで
- 口 火災予防(火の災いを飲み込む)
- 皮膚 災いを避ける(保護色なので)
- 腹 落雷予防(へそが無いので)
- 足 前進(跳躍がすごいので)
だそうですよ。
亀
亀の縁起物は健康長寿・金運のご利益
鶴は千年亀は万年というように、亀は長生きの象徴ですね。また甲羅の形が昔のお金に似ていることから、金運のご利益もあるといわれています。また、昔はお金を貯めるのに甕を利用していました。この甕と亀をかけて、お金が貯まるといった意味にもなるそうです。
その他の縁起物
他にも縁起物がありますよ。
- ふくろう 苦労しない(不苦労)・福が来る・長寿(福老)など
- 小槌 金運・開運
- 鯛 めでたい
- 枡 幸運が増すなど 枡→増す
- 俵 金運・家内安全
- 小判 金運
全体的に語呂合わせの物が多い感じでしょうか。蛇も金運にご利益があるっていいます、探し出すとキリがなくなっちゃいそうですね。
縁起物の保管方法や処分の仕方
縁起物の保管方法
おみくじの縁起物の保管方法の決まりというのはありません。重要な事はきれいにしておく事です。
縁起物の保管方法は一般的に『居間に飾る』『神棚に供える』などといいますが、おみくじの縁起物って小さい物が多いですよね。もちろん大きな縁起物と同様に飾っても良いと思いますが、よりご利益を願うのなら、普段から身に付けたり持ち歩いたりしたい所です。
財布やカバンに入れて持ち歩く
が良いと思います。特に小判などの金運にご利益があるものは、財布に入れることで一層効果を発揮してくれそうですよね。根付の物はカバンに付けることもできます。
財布の中やカバンの中はキレイに整頓しておきましょうね。
また、「カエルは玄関の靴置きの上」「だるまは居間で」などのマイルールを作っても良いと思いますよ。
おみくじの縁起物の処分方法
おみくじの縁起物の処分方法についてですが、『1年間お世話になりました』との気持ちを込めて、神社にお返ししましょう。必ず1年とかの決まりは無いのですが、お正月などの初詣の時に合わせてお返しするのが良いですね。
神社にはお札やしめ縄などをお納めする場所があります。「不要になったお札はこちらにお納め下さい」と看板が立っているのでそちらに入れておけば、神社でご祈祷をして焚き上げていただけますよ。
ちなみに『縁起物を頂いた神社に帰さないといけない』といった決まりはありません。近所の神社でも出先の神社でも問題なくお返しできますよ。
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おみくじの縁起物のまとめ
おみくじの縁起物について解説して来ました。
縁起物の意味は『良い事があるようにと縁起を担いだ物』でした。似た言葉の『験を担ぐ』は縁起を逆から呼んでギエンになりゲンになった、というのは随分洒落ていて面白かったですね。
縁起物の種類も沢山ありますが、語呂合わせの物が多い感じですね。だるまは色によってご利益が違うのは商売人の知恵が伺えました。
頂いた縁起物の保管方法や処分の仕方については、『財布やカバンに入れて持ち歩いて、翌年神社に行った際に「1年間お世話になりました」とお返ししましょう』ということでした。神棚や居間に飾るのも良いですが、縁起物の周りはキレイにしておきましょうね。
古くから日本では万物に神が宿ると考えてきました。縁起物は洒落を効かせた物が多いのは確かです。しかしそういう物にも神を感じてお祈りする、というのは日本人特有の知恵ですし面白さでもあると思いますね。
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