梅雨と五月雨との違いって何?名前の意味や由来を解説!!

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ゴールデンウィークが過ぎるとそろそろやってくるのが梅雨の季節です。

ジトジト降る雨のせいで洗濯物が乾かなかったり、湿気で髪がまとまらなかったり、気付くとカビが生えていたり、、、

とにかく嫌な季節ですよね。

でも梅雨(つゆ)って漢字、音読みすると「うめあめ」ですよね?訓読みは「ばいう」です。

梅雨前線とかで「ばいう」は聞きますけど、梅雨で「つゆ」なんて読めなくないですか?

また初夏の雨のことを五月雨とか言いますが、梅雨とどう違うのでしょうか?

今回は梅雨や五月雨の名前の意味や由来を解説していきます!

この記事の内容
  • 梅雨の名前の意味や由来
  • 五月雨の名前の意味や由来
  • 梅雨と五月雨の違い

さっそくどうぞ!

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梅雨の名前の意味や由来

梅雨の漢字の由来

梅雨という漢字はどこから来たの?

中国から伝わってきました。(まぁ漢字のほとんどは中国からですが笑)

初夏の時期の雨は黴(カビ)が生えやすいよね!

ってことで『黴雨』とつけたそうです。

とてもストレートな言い回しですね。でも、ストレートすぎて語感が悪いよね?となりました。

黴のことを『バイ』と読むんですが、ちょうど時期的に梅が熟す季節なので『梅(バイ)』の字を使って『梅雨』にしよう!ということになりました。

もともと梅の熟す季節の雨だから『梅雨』と書いてたという説もあるそうですね。

黴雨→梅雨

確かにカビ雨は嫌ですよね笑

ちなみに中国の詩人に杜甫(712年-770年)という人がいます。

杜甫(とほ)が書いた詩の中に『梅雨』というものがあります。

「旧暦の4月(今の6月)梅の実が熟す中降り続く雨はうっとうしいなぁ」

かなり要約しましたがこんな感じの詩です。

初夏の長雨の事を700年台にはすでに『梅雨』と呼んでいたのでしょうね。

梅雨の名前の意味

1688年に発行された『日本歳時記』という本の中に「此の月淫雨ふるこれを梅雨と名づく」と出てきます。

『日本歳時記』は江戸時代の儒学者である貝原益軒(かいばら えきけん)によって書かれました。

つまり江戸時代から初夏の長雨の事を『梅雨』と言うようになったということですね。

『梅雨』を『つゆ』と呼ぶようになったのが、いつからなのかは不明です。

室町時代の辞書に「墜栗」と書かれていて、栗の花が墜落する、落ちる頃として「墜栗花」(ついり)と表現していた様なんですよ。

また他にも幾つか説があります。

長雨でジトジトと湿っぽいことを「露(つゆ)けき」と言うんですが、「露けき季節」が「つゆの季節」になった説。

ダメになることを「潰(つい)える」と言うんですが、長雨で食べものが腐ったり、着物にカビが生えて潰えてしまう季節、「潰いゆ季節」が「つゆの季節」になった説。

実が熟すことを「つはる」と言うんですが、「梅の実がつはる季節」が「つゆの季節」になった説。

諸説ありますが室町時代にはそれっぽい呼び方をしていたって事ですね。

五月雨の名前の意味や由来

五月雨の名前の意味

五月雨(さみだれ)は旧暦の5月(今の6月)に降る雨の事ってイメージですよね。

だいたい合ってるんですが、5月の終わりから6月にかけて降る単発的な雨の事をいいます。

『五月雨式』というと何度も何度も単発的に続くって意味合いですよね。

また、この季節は田植えに適していることから『五月雨』は田植えの古語としても使われていたそうです。

松尾芭蕉の有名な俳句「五月雨を 集めて早し 最上川」にある様に、昔から五月雨という言葉は使われていました。

五月雨の名前の由来

五月雨でさみだれと読みますね。

『さ』は『皐月(さつき)』や『早苗(さなえ)』の『さ』なんです。

皐月は旧暦の5月のことですね。

早苗は苗代(なえしろ)から田んぼに植え替える時の稲の苗のことです。

さみだれの『さ』は旧暦5月に耕作をする、苗を植えるという意味になります。

『みだれ』は『水垂れ』で水がたれる事です。また乱れるという意味もあります。

ちなみに五月雨は旧暦5月のことですが、詩や俳句にすると夏の季語になるので注意が必要ですよ。

また五月晴(さつきば)れは五月雨の合間の晴れ間のことをいいます。

梅雨と五月雨の違い

さて梅雨と五月雨ってどう違うの?って疑問がよくあります。

どちらも旧暦の5月から6月にかけて降る初夏の雨のことですもんね。

「五月雨と梅雨は同じ」という方もいますが、若干ニュアンスが違うんですよね。

梅雨…継続的に降る長雨のこと

五月雨…断続的に降る小雨のこと

梅雨はいつまでもシトシトと降り続く雨なんですが、五月雨は梅雨の間の小雨や単発的に続く雨の事をいいます。

梅雨=五月雨ではなく梅雨≒五月雨なんですよね。

梅雨と五月雨の違いまとめ

梅雨(つゆ)は旧暦の5月から6月にかけて降る長雨のこと。

梅雨という漢字は中国から伝わったもので、『黴雨』というカビが生える季節の雨が『梅雨』梅が熟す季節の雨、になったというものでした。

梅雨を「つゆ」と読む理由は諸説有りましたが。室町時代にはそれらしい言葉が見つかっています。

五月雨(さみだれ)は旧暦の5月に降る雨のこと。

『皐月』『早苗』『水垂れ』から出来たものでした。

『さ』には田んぼの神様という意味もあるんですよ。

梅雨も五月雨も初夏にふる雨の事なんですが若干ニュアンスが違います。

梅雨は継続的に降る長雨

五月雨は断続的に降る小雨

どちらも雨ですが語感が違うのが日本っぽいですよね。

梅雨という言葉は日常的に使いますが、五月雨はあまり使わなくなった言葉です。

ただ手紙や詩、俳句などでは夏の季語として、またビジネス上で使うこともあります。

礼儀として覚えておいて損はありませんね。

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